公開日:2026-05-03
カテゴリー:トレード実録
5月1日の朝、相場は静かだった
4月30日の517pips暴落から一夜明けた5月1日。朝8時のドル円は156.640円。
前日の安値155.544円からは約1円戻した水準。だが、チャートを開いた瞬間にわかった。まだ何も終わっていない。
H4のRSIは23.59。全時間足で最も深い売られすぎ。D1のMACDはデッドクロスを確定し、差は-0.3072。H1だけがわずかにMACDがSignalの上に来ていたが、それは「買い転換」ではなく、「下落局面の中で売り圧力が少し弱まった」という程度のものだった。
Manusのレポートは明快だった。
「23.6%戻し156.764を上回って安定できていない。買い戻しが強いというより、戻り売り圧力に押されている可能性」
Claude Codeの判定は「全足DC継続。ダブルボトム未形成。ノーポジ維持。飛び乗りロングは"落ちるナイフ"」。
3者の合意は前日と同じ。ノーポジ維持。
9時33分、突然の急騰
9時33分。ドル円は157.200円。
8時からわずか1時間半で+56pipsの急騰。東京市場が開いて、前日の暴落に対する買い戻しが一気に入った。
M5のRSIは75.91。短期過熱。H1のRSIは25.47から38.76へ改善。H4も23.59から31.72へ。数字だけ見れば「反発が始まった」ように見える。
クロス円を確認する。EURUSD、GBPUSDは堅調。つまりドル全面高ではない。円売り戻し主導の上昇だ。
ここで買いたくなる気持ちはわかる。「底を打った」「ここから戻る」と。
だがManusは冷静だった。
「二番底反発は成立。ただし今からの成行ロングは遅い。M5 RSI 75.91で短期過熱、156.454から既に74pips上昇済み」
Claude Codeも同意。「ノーポジ維持。押し目待ちの構え」。
飛び乗らなかった。これが午後の展開で意味を持つことになる。
13時、健全な押し目──しかしまだ動かない
13時04分。ドル円は157.138円。9時33分のピーク157.3台から自然に押してきた。
M15のRSIは68.24から55.40へ。過熱が冷めた。H1のMACDはSignalとの差が+0.0710から+0.2313へ3.3倍に拡大。収束が加速している。
教科書通りなら、ここが「押し目買い」のポイントに見える。
だがManusの判定は慎重だった。
「ノーポジ維持。ただし157.06前後、または156.98前後を守ってM15が再上向きなら、短期ロング候補に昇格」
H4とD1のMACDがまだデッドクロス。157.519の38.2%戻しを明確に上抜けるまでは、買い目線を強くしすぎない──それがManusの立場だった。
Cloud Codeも同じ結論。ノーポジ維持。
20時、全戻し──ロンドン勢の答え
20時07分。ドル円は156.608円。
日中に157.3台まで反発した分が、ほぼ全部消えた。13時から-53pips。
ロンドン勢が戻り売りを仕掛けた。クロス円を見ると、EURUSDは+15.7pips、GBPUSDは+8.8pips、CHFJPYは-44.9pips。ドル安+円買いの組み合わせ。東京の買い戻しを、ロンドンが全否定した形だ。
H4のRSIは29.69。日中に回復した31.03から再び30を割り込んだ。H4のMACDは-0.7469まで低下し、暴落後の最悪値を更新。安値は156.412で、朝の二番底候補156.454をわずかに下回った。
二番底シナリオが崩れた瞬間だった。
Manusの判定は厳しかった。
「13:04の押し目ロング候補は不成立・解除。二番底は『安値切り上げ』で信頼度が上がるが、今回は156.454→156.412で安値更新。二番底ではなく下値確認の継続」
もし13時に買っていたら、この時点で-53pipsの含み損だった。
21時29分、さらに下押し
21時29分。ドル円は156.456円。さらに156.377まで押す場面があった。
H4のRSIは27.63。MACDは-0.7584で暴落後最悪値をさらに更新。日足は始値156.562に対し、上ヒゲ157.315、下ヒゲ155.478という巨大な足を形成中。
ドル安が主導している。EURUSDは+19pips、GBPUSDは+28pips。
Manusのロング再検討条件は5つ。そのうち最も基本的な「M5終値で156.80超え」すらクリアできていない状態だった。
「ノーポジ維持。156.80をM5終値で回復するまで待機」
1日を通して、新九郎もClaudianもManusも、一度もポジションを持たなかった。
翌朝5月2日──NY時間の反発
5月2日、朝8時。ドル円は157.047円。
前夜の156.377から+67pips。NY時間に再び反発し、157円台を回復した。
ここで重要な変化が2つ起きていた。
1つ目:H1のRSIが暴落後初めて50に到達。
暴落以来ずっと50を下回っていたH1のRSIが、ついに50.17まで回復。短期的な中立圏に入った。
2つ目:H4のMACDデッドクロス差が半減。
H4のMACD差は21:29の-0.4335から-0.2030へ。Signalが追いつき始め、下落モメンタムが大幅に減退した。
Manusは相場の局面ラベルを引き上げた。
「底打ち確認前の安値再テスト局面」→「自律反発後の短期中立回復局面」
ただし、「上昇転換確認」にはまだ至っていない。H4とD1のMACDはまだデッドクロス。157.06は「買ってよいライン」ではなく、「ここを支持化できれば初めて買いを検討できるライン」。
結論:ノーポジ維持。週明け月曜朝に、157.06のどちら側にいるかで判断する。
なぜ2日間、一度も買わなかったのか
振り返ると、5月1日には「買いたくなる瞬間」が2回あった。
1回目は9時33分。157.2まで急騰した場面。「底を打った」と見えた。
2回目は13時。過熱が冷め、健全な押し目に見えた場面。
どちらも買わなかった理由は同じだ。
- 新九郎の判断(テクニカル):H4とD1のMACDがデッドクロス。短期足の改善だけでは中期トレンドの弱気を覆せない。
- Claude Codeの判断(MTF MACD分析):全足DC幅の縮小は確認できるが、GC転換が確認できるまでエントリーする根拠がない。
- Manusの判断(ファンダ+価格帯分析):38.2%戻し157.519を明確に上抜けるまで、買い目線を強くすべきでない。
3者とも「改善している」ことは認めていた。だが「改善している」と「買える」は違う。
結果として、20時にロンドン勢が全戻しを仕掛けた。もし9時や13時に買っていたら、-53pips以上の損失だった。
この2日間で学んだ3つのこと
1. 「反発」と「底打ち」は違う
5月1日の朝、156.454から157.315まで+86pipsの反発があった。だがそれは「底打ち」ではなかった。ロンドン時間に全戻しされ、安値を更新した。反発は自律的な買い戻しであって、トレンド転換とは限らない。
2. ロンドン勢は東京の反発を試しに来る
東京時間の反発をロンドンが全否定するパターンは、今回だけではない。特に大きな下落の翌日は、東京の買い戻しをロンドンが叩くリスクが高い。「東京で上がったから安心」は危険な判断だ。
3. 「待つ」ことの価値は、後からわかる
2日間ノーポジを貫いたことで、損失はゼロ。精神的な余裕も維持できた。焦ってポジションを取っていたら、含み損を抱えながらの判断になり、さらに悪い判断を呼ぶ可能性があった。相場は明日もある。
データで振り返る5月1日〜2日
| 日時 | ドル円 | H4 RSI | H4 MACD差 | H1 RSI | 判断 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5/1 8:00 | 156.640 | 23.59 | -0.5418 | 25.47 | ノーポジ維持 |
| 5/1 9:33 | 157.200 | 31.72 | -0.5027 | 38.76 | 飛び乗り禁止 |
| 5/1 13:04 | 157.138 | 31.03 | -0.4860 | 38.08 | 押し目待ち継続 |
| 5/1 20:07 | 156.608 | 29.69 | -0.4232 | 39.21 | 二番底崩壊 |
| 5/1 21:29 | 156.456 | 27.63 | -0.4335 | 37.19 | 安値更新 |
| 5/2 8:00 | 157.047 | 35.92 | -0.2030 | 50.17 | 中立回復局面 |
次の記事では、GW明けの週間予測をお届けします。157.06は支持化できたのか。新九郎とClaudianは、いつ次のエントリーを決断するのか。
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