トレードをやっていると、よくある。ついつい、感情のままにエントリーしてしまいそうになる。
今朝がそうだった。チャートを開いて159.41という数字を見たとき、僕の指は「買い」ボタンに伸びかけた。下位足はきれいに上を向いている。勢いもある。「ああ、上がるな」と、体が先に反応した。
でも、その指を止めた。
なぜなら——この159.4という場所は、つい先週の金曜、僕が買って2回連続で損切りにあった、まさにその水準だからだ。今朝はその「買いたい」という気持ちと、「いや、ここは買うべきじゃない」という判断のあいだで、自分がどう動いたかを書きたい。
1. いまの数値——159.41、下位足は一斉に上向き
月曜の朝9:30、USDJPYは159.418(Bid)。先週末の終値圏から、じわりと上に来ている。
時間足を並べると、こうだ。
| 時間足 | RSI | MACD | Signal | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| M5 | 66.40 | 0.0165 | 0.0085 | 🟢GC(短期上向き) |
| M15 | 65.63 | 0.0373 | 0.0344 | 🟢GC(上昇中) |
| H1 | 61.18 | 0.0131 | -0.0141 | 🟢GC(プラス圏に浮上) |
| H4 | 59.69 | 0.0482 | 0.0700 | 🔴DC(ただし両者プラス圏) |
| D1 | 57.52 | 0.2716 | 0.1573 | 🟢GC(上昇基調) |
M5・M15・H1の下位足が一斉にゴールデンクロス。D1も上。バイアスは、はっきり「上」だ。
これを見れば、誰だって買いたくなる。僕もそうだった。
2. でも——RSIを見てほしい
ここで、もう一度さっきの表を見てほしい。
M5のRSIは66.40。M15は65.63。 70に近い。これは「短期的に買われすぎ」に近づいているサインだ。
つまり今の159.41は、「上を向いているけれど、もう短期的にはかなり上げてきた後」。これから上がるとしても、いったん息継ぎ(押し目)が入りやすい場所にいる。
下位足は上向き。でも過熱気味。この「上向きだけど高い」という位置が、いちばん指が動きやすくて、いちばん危ない。
3. なぜ「先週の傷」が効くのか
ここで先週金曜の話をしないといけない。
5月29日、僕はちょうどこの159.3〜159.4のゾーンで、2回に分けて買いを入れた。159.356と、159.316。「上抜けるはずだ」と思った。
結果は、両方とも損切りだった。159.315の上抜けは、ダマシ(フェイクアウト)だった。上に抜けたと見せかけて、すぐに崩れ、僕の損切りラインを2つとも飲み込んでいった。
あのとき学んだことを、僕はルールに書いた。
- 天井で買わない
- 上抜けは「実体(終値)」で確認してから
- 押し目は、反発を確認してから手動で入る
- サポートのすぐ下にSLを置かない
そして今朝。159.41。先週やられたのと、ほぼ同じ場所に、相場は戻ってきた。下位足は上向きで、また「買いたい」と思わせてくる。
これは、罠かもしれないし、本物の上昇かもしれない。わからない。でも、先週と同じ場所で、同じように飛び乗って、また同じ負け方をするのだけは、避けたい。
4. 期待値で考える——今すぐ買うと、どうなるか
感情だけで「我慢する」と言っているわけではない。数字でも、今は買い場ではない。
| シナリオ | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| A:今すぐ買い(159.42) | 短期過熱・先週フェイクした水準で追っかけ | 期待値マイナス(天井掴みの再現リスク) |
| B:159.45を実体で上抜け定着→押し目買い | 上抜けを確認してから乗る | 期待値プラス・本命⭐ |
| C:159.29付近まで押したら浅押し目買い | 下位足のサポートを待つ | 様子見でも可 |
| D:様子見(ノーポジ) | 今は動かない | 現時点で最適 |
Aは、先週まさに僕がやって負けたパターンそのものだ。上値はすぐ近く(159.45のレジ)、短期は過熱。ここで買っても、TPに届く前に跳ね返される確率が高い。
期待値が最大なのは、やっぱりB。159.45を終値ではっきり超えて、その壁が「支え」に変わったのを確認してから、押し目で乗る。先週の教訓「上抜けは実体で確認」が、そのままこのBになる。
5. 今朝の答え——「買いたい」を、握りつぶす
だから今朝の僕の選択は、何もしない。ノーポジのまま、待つ。
ノーポジでいるのは、ちょっと悔しい。下位足は上を向いていて、「いま乗れば取れたのに」と、あとで思うかもしれない。その「取り逃し」の感覚は、いつも僕を焦らせる。
でも、FXで一番おいしそうに見える場所は、たいてい一番危ない場所だ。先週の金曜が、それを教えてくれた。
「買いたい」と「買うべき」は、違う。
買いたい気持ちは、相場が上を向いていれば、誰にでも湧く。でも「買うべき」かどうかは、場所と期待値で決まる。今は、買いたいけれど、買うべきではない。
だから今日は、この「買いたい」という気持ちを、そっと握りつぶす。そして159.45の上抜けか、159.29への押し目か——僕が乗っていい「場所」が来るのを、静かに待つ。
これが、先週やられた水準に戻ってきた、月曜の朝の僕の答えだ。
そしてもう一つ、今日は待つべき理由がある。今夜23:00に、米ISM製造業景況指数(5月)の発表がある(予想53.2/前回52.7)。これは月初の第1営業日に出る、景気の先行指標として注目度の高い数字だ。結果次第で、ドル円が大きく振らされる可能性がある。日中に無理にポジションを持てば、夜のこの一発で吹き飛ばされかねない。「待つ」材料が、今日はもう一つ増えたということだ。
| 時刻 | アクション |
|---|---|
| 9:30 | 朝定点。ノーポジ確認・D(様子見)判断 |
| 13:00 | 昼定点。159.45上抜け定着 or 159.29押し目があるか再評価 |
| 20:00 | 夜定点。欧州時間の動きを確認 |
| 23:00 | 米ISM製造業景況指数(5月)発表。結果を見てから動く |
| 23:30 | 最終定点。ISM後のエントリー機会と本日総括 |
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